知らないと致命的に損する! 退職・失業時にもらえる給付金×14

給付金

退職・失業時にもらうことが出来る給付金には様々なものがあります。

一般に失業手当・失業保険と呼ばれているものは「基本手当」のことを指しますが、この他にも職業訓練の受講手当や交通費・宿泊費が支給される制度もあります。

また、2011年10月からスタートした求職者支援制度では毎月10万円の支給を受けながら職業訓練を受けることも可能です。

但し、給付を受ける上で注意をしなくてはいけない点があります。それは、自分から動かない限りは一切給付されないという点です。退職後に自分でハローワークに行って申請手続きをする必要があります。

ここでは、退職・失業時にもらえる給付金についてまとめてみました。なお、給付条件や手続きの詳細は必ずハローワークの担当者にご確認頂くようお願いいたします。

1.求職者支援制度

民主党政権による政策の一つで2011年10月より開始された給付金制度です。

雇用保険を受給できない求職者に対して、無料の職業訓練や給付金の支給、ハローワークによる就職支援などを行います。

受給金額

訓練受講期間中に月10万円+交通費を支給。各訓練コースには3~6ヶ月のものがあります。

受給条件

  • ハローワークに求職の申込みをしていること
  • 雇用保険に加入中でない、又は失業手当を受給してないこと
  • 働く意思と能力があること
  • 職業訓練が必要であるとハローワークが認めたこと

ポイント

職業訓練のコースの内容ですが、ビジネススキルのように一般的なものから、医療・介護、Web制作、ネイリスト養成、簿記など様々な業種が用意されています。

また、PC・スマートフォンサイト制作のように専門的で最新の技術を学べるコースもあります。

2.基本手当

基本手当とは、失業時にもらえる給付金の中心となるものです。一般に失業手当や失業給付金といった場合には、この基本手当のことを指します。

受給金額

年齢や前職の賃金などにより受け取ることが出来る金額が変わります。

具体的な受給額の計算方法は、離職前6ヶ月の給与(賞与を除く)の合計を180で割った金額の50~80%です(上限あり)。

例:30歳未満の場合の日額が最大で6455円。

受給条件

  • 就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあること
  • 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。

手続きに必要となるもの

離職票、雇用保険被保険者証 、本人確認書類、写真、印鑑、本人名義の普通預金通帳

ポイント

退職した会社から雇用保険被保険者離職票(いわゆる離職票)を受け取っておく必要があります。退職後に10日前後で渡されるものです。

3.技能習得手当

職業訓練を無料で受けながら、基本手当とは別に受講手当を受けとることが出来ます。また、職業訓練を受ける施設までの交通費も「通所手当」として支給されます。

但し、手当が支給されるのは公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等のみです。

受給金額

受講手当は日額500円。通所手当は最高42,500円まで支給されます。通所手当は公共の交通機関だけでなく自動車等を利用する場合も支給対象です。

手続きに必要となるもの

公共職業訓練等受講届及び公共職業訓練等通所届、受給資格者証

ポイント

職業訓練として受けることが出来る講座は、それぞれのハローワークによっても異なります。具体的な例としては、工場での製造技術、パソコンの基礎、介護・医療、CAD製図、IT・プログラミングなどが挙げられます。

4.寄宿手当

職業訓練等を受けるために、家族と別居して寄宿する場合に支給されます。

受給金額

月額10,700円が支給されます。

手続きに必要となるもの

公共職業訓練等受講届及び公共職業訓練等通所届、受給資格者証

ポイント

支給の対象は、求職者によって生計を維持されている同居の親族と別居する場合に限ります。

5.傷病手当

ハローワークで求職の申込みをした後に15日以上引き続いて、負傷などのために職業に就くことができない場合に、その疾病又は負傷のために基本給付の支給を受けることができない日の生活の安定を図るために支給されるものです。

受給金額

基本手当の日額と同額が支給されます。

手続きに必要となるもの

ハローワークで傷病の認定を受ける必要があります。

6.高年齢求職者給付金

高年齢継続被保険者が失業時に受け取ることが出来る給付金です。

受給金額

被保険者であった期間(前職の就業期間)に応じ基本手当日額の30日分又は50日分に相当する額が支給されます。

ポイント

高年齢継続被保険者とは、65歳前に雇用され65歳以降も引き続いて雇用されている者のことです。

7.特例一時金

季節的に雇用されている短期雇用特例被保険者のための給付金です。一般の被保険者とは異なる制度になります。

受給金額

基本手当日額の30日分が支給されます。

8.日雇労働求職者給付金

日雇労働者のための給付金で、一般の被保険者とは異なる制度です。

受給金額

給付金の日額は直前2か月の手帳に貼付された雇用保険印紙の枚数等によります。

ポイント

ハローワークに日雇労働被保険の資格取得届を出して、日雇労働被保険者手帳を交付してもらう必要があります。

9.再就職手当

失業手当(基本手当)の受給期間中に安定した職業に就いた場合に一定の要件を満たしていると支給されます。

受給条件

安定した職業に就いた場合に、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合

受給金額

基本手当の支給残日数と基本手当の日額により決定します。

具体的な計算方法は、所定給付日数の支給残日数x(50~60%)x基本手当日額です。但し、上限も設定されています。

10.就業手当

失業手当(基本手当)の受給期間中に常用雇用等以外の形態(パートやアルバイトなど)で就業した場合に一定の要件を満たしていると支給されます。

受給条件

常用雇用等以外の形態の職業に就いた場合に、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上あり、一定の要件に該当する場合

受給金額

基本手当の支給残日数と基本手当の日額により決定します。

具体的な計算方法は、就業日x30%x基本手当日額です。但し、上限も設定されています。

11.常用就職支度手当

失業手当(基本手当)の受給期間中に、障害のある方など就職が困難な方が安定した職業に就いた場合に一定の要件を満たしていると支給されます。

受給条件

常用雇用等以外の形態の職業に就いた場合に、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満あり、一定の要件に該当する場合

受給金額

基本手当の支給残日数と基本手当の日額により決定します。

具体的な計算方法は、支給残日数に相当する数x40%x基本手当日額です。但し、上限も設定されています。

12.移転費

ハローワークで紹介された職業に就くため、もしくは職業訓練を受講するために住所(居所)を変更する必要がある場合に、移転に必要な費用が支給されます。

受給金額

鉄道賃、船賃、航空賃、車賃、移転料、着後手当の6種類があり、旧居住地から新居住地への移転費用が必要に応じて支給されます。

手続きに必要となるもの

移転費支給申請書、受給資格者証等

ポイント

移転した後すぐに、就職先の事業主に対して移転費支給決定書を提出する必要があります。

13.広域求職活動費

居住地のハローワークの管轄外の会社を紹介された場合、面接などの求職活動に必要な交通費や宿泊費が支給される制度です。

受給金額

交通費(鉄道、バス、船賃、タクシー代など)や宿泊費が必要に応じて支給されます。

手続きに必要となるもの

広域求職活動費支給申請書、受給資格者証等

ポイント

訪問する企業の所在地を管轄するハローワークまでの距離が400キロメートル未満の場合は支給されません。

14.教育訓練給付金

厚生労働省が指定する教育訓練を受講し修了した場合、教育訓練経費の一部が支給されます。こちらは離職者だけでなく在職者にも適用される制度です。

受給金額

教育訓練経費の20%に相当する額が支給されます。但し、上限(10万)あり。

ポイント

簿記検定や情報処理技術者資格、社会保険労務士資格、介護職などを目指す講座があります。

最後に…

給付金を受けるための条件や手続き内容の詳細については、下記ページをご参照頂いた上で、必ずハローワークの担当者にご相談ください。



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