自動車工場の求人情報

自動車工場は、部品工場と組立工場とに分けることができます。部品工場では、エンジンやボディといった自動車の各部品を加工・製造して、組立工場で各部品の組み立てを行います。

エンジンブロックの鋳造やボディのプレス加工・スポット溶接などはロボットが行くことが多く、人間が行う作業は組立と検査・検品が中心となります。組立作業はベルトコンベア上で行うライン作業です。

マシンオペレーター

プレス加工や機械加工を行う機械を操作する作業員のことをマシン（機械）オペレーターと呼びます。基本的にはボタンを押したり、数値を入力したりするだけの簡単な作業です。”簡単なボタン押しのアルバイト”といった文言を求人情報などで見かけます。

中には経験が必要となるような仕事もありますが、多くの求人案件は簡単な作業ですので、力の弱い女性や中高年の方でもOKです。

マシンオペレーターが担当する製造工程には、自動車のボンネットやドア、屋根といった車体部分を製造するプレス加工や自動車部品の機械加工（研磨、切削）などがあります。

マシンオペレーター（NC旋盤）のバイト求人情報

部品の組立加工

上記の機械加工で製造された自動車部品を組立る作業です。細かな部品を組み立てることで自動車のエンジンやミッションを製造します。エアドライバーを用いることが多いため、エアドライバーの使用経験者を優遇している求人もあります。

エアドライバーは自動車工場以外の製造のアルバイトでよく用いるので仕事を経験しておくと役に立つかもしれません。

自動車部品の検品

各部品の検品を行う仕事です。自動車は２万点を超える多くの部品で構成されていますが、それぞれの部品の品質に問題がないかどうかを検査・検品します。手に取って検品する場合もあれば、目視検査のみの場合もあります。基本的にはベルトコンベアを流れてくる部品を検査するライン作業になります。

こちらも力仕事ではないので、女性にもおすすめです。但し、検査・検品の仕事は目視で作業を行うので視力が弱い方には不向きと言えるかもしれません。

溶接加工

各部品をつなぎ合わせる作業です（溶接加工の詳細）。ドアやボンネットのように大きな部品の場合は、自動溶接機などで溶接を行いますが、小さな部品の場合にはロボットでなく人間が溶接作業を行います。

自動車工場の求人の中では特殊なお仕事の一つであり、アーク溶接の資格を必須としている募集が中心です。

塗装作業

ボディや自動車部品の塗装を行う仕事です。塗装自体は機械が行うことが多いのでそれほど難しい作業ではありません。基本的な仕事内容はボタン押しや数値入力作業です。場合によっては塗装作業の経験者のみの募集もあります。

自動車の組立作業

塗装の終わったボディにミラーやエンジン、ハンドルやタイヤなどを組みつけている作業です。製造ラインの最終工程と言っていいでしょう。部品の組立作業に比べると大がかりで技術も必要となります。自動車工場の求人で「組立作業」という仕事を見つけたら、部品の組立なのか、ボディの組立なのかを確認した方がいいでしょう。

その他（鋳造、鍛造、焼結など）

他にも自動車工場の仕事には、鋳造や鍛造、焼結といったものあります。鋳造は加熱炉で溶かした勤続を鋳型に流し込んで自動車部品を製造する作業、鍛造は圧力によって部品を製造する作業です。

また、部品の運搬や出荷の際にフォークリフトを使用する場合もあります。フォークリフトの求人情報はこちらからどうぞ。

雇用形態は派遣が最も多くなっています。自動車メーカーが直接求人募集をしているというケースはあまりなく、大抵は工場・製造系の派遣会社経由で仕事に就くことになるでしょう。パートやアルバイト、契約社員、正社員での募集は少な目です。

ただ、一部の求人は”紹介予定派遣”という形で募集しており、この場合は一定期間雇用された後に双方の合意の元に直接雇用（正社員や契約社員など）されます。

期間工とは？

自動車メーカーの工場の求人情報では「期間工」という言葉をよく目にします。期間工とはいわゆる契約社員・アルバイトのことで、繁忙期に一時的に直接雇用する労働者のことです。期間従業員と呼ばれることもあります。自動車以外の工場・製造系の求人で見かける機会は少ないので、自動車工場特有の呼称と考えてもいいでしょう。

仕事の時間帯や休日について

24時間体制で稼働している自動車工場が多いので、シフト制による2交代制もしくは3交代制が中心です。昼間はもちろん、夜間でも働くことが出来ます。自分の都合に合わせて時間を選ぶことが出来るの深夜や早朝にバイトをやりたい人に向いています。

また、多くの自動車工場では職場カレンダーに従って勤務することになります。必ずしも土日祝日が休日とはならないので注しましょう。

時給（給料）について

仕事内容によって大きく異なります。検査・検品の仕事はやや低め（東京都で900円程度）、加工や組立、製造の仕事は高めになっています（東京都で1100円～1500円程度）。自動車整備士の資格を持っているとより高い給料が期待できるでしょう。

寮や社宅の有無

自動車の工場は駅や市街地からは離れた場所に立地していることが多いため、多くの工場では寮や社宅を完備しています。派遣ばかりではなく期間工の募集も多いことが特徴的です。求人サイト内で「寮完備」や「社宅完備」といったキーワードで検索して探してみましょう。

大手自動車会社の寮は待遇が良いケースが多く、ワンルーム寮（個室）や寮費無料などチェックしておきたい求人案件が多数あります。寮付きの求人情報については、以下のページからどうぞ。

⇒ 寮完備・寮付きの求人情報

採用条件

基本的に未経験者OKとなっている場合が多く特に採用条件はありませんが、場合によっては自動車整備士の資格を必須としている求人案件もあります。また、製造・組立業務の経験者の方が仕事が見つけやすいかもしれません。

自動車整備士の資格について

自動車関連の工場で働くにあたって、自動車整備士の資格は必須ではありません。ただ、従業員数の多い規模が大きめの工場の場合は一定数の資格保持者が必要なため、持っていると採用面で非常に有利になります。

工場見学を利用して仕事内容を確認する

大手自動車会社のトヨタや日産、ホンダなどでは自社の工場の見学ツアーを行っています。実際に自動車工場の中に入って溶接や組立加工の様子を見学することが出来ます。作業スタッフがどんな仕事をしているのかを知るには最も有効な手段の一つと言えます。

地域による求人数の違い

自動車工場の求人は地域によって大きな開きがあります。トヨタの工場が多い愛知県やヤマハ、スズキ、関東自動車工業の工場が多い静岡県などは求人が探しやすいでしょう。この他、マツダのある広島や富士重工の群馬、日野自動車の東京・神奈川なども求人は多めです。